1036話 後に尾を引く濃さ、愉しい


三日夕刻からは大人の寺子屋


ゲストは「S川@昨年アメリカで解剖してきました」さん。


自然体チューニングから引き続き、S本@パッケージさん、O渕さん、摘み菜の平谷さん、O台@マクロビさん、えこまさん、H家@尾骨に弱いさん、はっちゃん、S崎@エステママなどが参加され、インスパイアO澤さん、ためさん、Y澤@もうすぐ国試さんなどが駆けつけた。


4時に始まって8時まであっという間。


これこれこういう会でしたという中身を書き連ねるには、とうてい紙数の足りない密度の濃い4時間であった。


しかし、そういう中でもためさんが西成のおばちゃん・おじちゃんとホームレス問題の解決策浮上の際に使われていた「白紙とクレヨン」作戦が、人体左右分割役割分担理論とまさしく一致し感動したり、S本さんのパッケージ研究のためにスーパーマーケットに行って、奥様方の買い物を観察する話などは、実に参考になった。


「買い物かごの中身は、まさにその人の生活・人格・人生観・の表明なのです」


おおお、確かに。


平谷さん


「ありふれたもので」「極上のものに仕上げる」

おおおお。

「エコとは、足の裏から」

おおお。

「筋肉とは、深海にすむゼラチンかゼリー状のタコなようなものなのです」


さんま・珠緒の「あなたの夢かなえます」視聴者のうち、「深海タコ」と「筋膜につつまれた筋肉の素顔」との相似点、その重大な共通点を看破されたのは日本広しと言えどもS川さんだけであったろう。


何かで読んだという話や誰かに聞いたという話は、その場限りで後に残らないのであるが、参加者それぞれが、その方のフィールドの「現場で」「実行した・体験した」話の含むものの密度と深さはやはり大きい。


楽しい会であったが、実に多くの「消化しきれないもの」を含んでいた。山上君の指摘する「なんだかとっても大事なんだけれども、どう大事なんだかさっぱり分からない」ものが多かった。


未消化のままで何ヶ月も抱えることになりそうなことが多い。後に残る中身である。良質な「何か」が尾を引く中身であった。


その後味の濃さは、地下鉄なんば駅で地下鉄を降りて歩いている時に、あたかも「卒業式を終えた数時間後」のような感覚であった。「もう、あの時間は戻ってこないのね」というような感覚であった。充実したふらふら感であった。


特急サザンに乗って数分、猛烈に眠たくなってきたので、もうあきらめて寝ることにしようとしたら・・・カバンの中に平谷さんから受け取った、昨年12月に鞆の浦で行われた中村武生先生の「ホンモノの義昭、秀吉、龍馬の町へのあこがれ」のDVDがあることを思い出した。


まあ、ヘッドフォンかけて聞ける範囲だけでも聞いておこうか、と思って見始めたら「おおおお、おもしろい!」またたくまに眠気はふっとび、気がついたら和歌山市駅に到着。


中村先生を「大人の寺子屋」の講師にぜひぜひお招きするぞと強く決意する筆者でありました。