1093話 正中線とバームクーヘン

  

正中線とか軸とか言われる概念がある。


今の実感は、これは物理的な静止した線ではなかろう、ということだ。


体幹部ならびに両脚などの円構造の部分を、回転するように移動するエネルギーによって生じる上昇下降のエネルギー線である。


右足から伸びる下降線、骨盤や肋骨などから伸びる下降線。

左足から伸びる上昇線、骨盤や肋骨などから伸びる上昇線。


これらがばらばらに生じている間は、たいした力を持たない。


身体運用が、もっとも自然で理にかなったものになった時、それらは一体となってカラダを貫き、あたかも一本の線のように上昇下降拡散集注の両面をともなった線が、正中線ということではなかろうかと思われる。


上記の養成方式として「軸回転方式」と「バームクーヘン方式」が考えられる。