1103話 角度を変えると


 色々と発見が続き、アイデアが浮かび、またすばらしい示唆をもらう日々である。


今朝は新聞を読んでいた。なぜか新聞を読むときには「速読」はなりをひそめ、だらだらと読んでいる筆者であることに気づき、ふと「なんとなくだらだら読まないために、この記事は不要だ、というのを探してから読もう」と気持ちを切り替えた。

ら・・


いきなり視野が拡大し、複数の見出しを同時に読みとり、たばこ一本吸う間に最終面まで一通り目を通し(読んだわけじゃないよ)、結果として「本日の紙面には、こんなことが書いてあった」というのが浮き出してきた。


今まで、新聞を読んで「今何の記事を読んだっけ?」と自問して、ぞっとするほど出てこないことに気づき、何のために読んだんだろう、と歯がゆい思い。


そこで「いらない記事はなんだろう新聞速読」を結果的にしてみたら「阪神は、雨天中止であったが、金本は今日は積極的な休養で打ち込みは行わず、お陰で兄弟分の新井の1000本安打とダブル達成の可能性が出てきた」とか「和歌山県南部の洪水で、古座川の潜水橋がかくれるぐらいに増水している(写真まで思い出す)」とか「神戸大が遺伝子組み替え実験に使った細菌類を処理しないでそのまま流しに捨てた。もっとひどいやつを流しているところもあるよ、と担当の教授は学生に言っていた」などとするすると記事が思い出される。


なるほどね。角度を変えて見るといろいろと変わってきた。


部屋を片づけようとするとき「何を片づけようか」とすると今一つ身体が動かないのに、「片づけないでいいものは何?」と部屋の中をながめると身体が動きながら片づけるべきものが次々に目に入る。(散らかっているからなんですが・・・)


速読のコツとして「文字を読まずに余白を読む」とか「表面を読まずに裏側まで視線を突き通して3センチ向こうを読むように取り組む」などのコツがあるけれど、日常でもまだまだ「なんとなく慣れた方法でうまくいかない」ということが多そうだ。



S川さんから「超遅速」の検証結果ならびに「動かないぞトレーニング」の検証結果、提案などが届いていた。


原則賛成。「原則」と条件付なのは、やっていないこともあまりやっていないことも多いので、自分でもいろいろやってみます。


静止・停止や超遅速ってやつが「すっごいんだなあ」と実感しつつあるので、太氣拳とか意拳とかが「立禅」とか「這い」という「静止」や「超遅速」のものが根幹にある意味が、少し見えてきたようである。なるほど、先人の方々はとっくに実践済みであった。



昨日途中まで書いた「グリップ」の話。


足の裏の偶数・奇数の進行ライン上で、ある一点に荷重かかかった瞬間に、対応する体癖的運動が起こる、「明確なこの一点」というのがある。その部分に正しく荷重がかからない「歩き方」「姿勢」「足の裏のかたち」がある場合に、その部分がパンクしているようなものなので、それを補う工夫をすると、対応していた「こわばり」「こり」「はり」がみるみる消えて、連動性の高いやわらか〜い身体が出てくる。


同じことは、手のひらの勾玉ラインでも言え、足の裏とまったく同じように「スイング時にグリップしている手のひらの『その一点』が偶数奇数の進行ラインで順に刺激されると、勝手に「歩みソフト」による「もっとも強力な運動」が出てくる。


おおむねそれは「基本とされているフォーム」に一致する。


フォアの場合は右手しかラケットに接していないので、L5〜L2対応運動しか出てこない。肝心なL3の捻り運動がない。この場合は、ラケットのグリップをそのまま延長してその柄をあたかも握っているがごとく左手を使うとよい。多くのテニス選手が左手を胸の前にかざしているのは無意識にそれをやっているのではないか?


というようなことを思いついて実験中だけど、テニスプロジェクトのみなさんも、これだけじゃ何のことか分からないでしょうから、また次回来たときに質問してね。