1142話


セカンドセルフ


【朝】

ふとんの上げ下ろしのように次々に動作が入れ替わるものは、なかなか実感を持つのが難しい。自宅で数名の操法。昼前に尺八のお稽古。


レベッカの「フレンズ」とプリンセスプリンセスの「ダイアモンド」、米米CLUBの「浪漫飛行」などを練習。これもなかなか細かい映像は追い切れない。指使いなどはもってのほか。


と思いきや、尺八に向き合う「姿勢」がいつもと違う。結果的に手首の「無理よ」感覚も親指の疲労もない。


【見る感覚】

セカンドセルフを真似るということでここまで通してきたが、いくぶん違う。セカンドセルフの「内相を取る」ようにして、結果がいいことに気づく。操法の時は固定した身体の歪み方向を写し取るという感じだが、姿勢体勢を観るのではなく、動きそのものを感じて動くという表現が近い。


その「相」は自分の理想の動きや姿勢であるから、いきなり「自意識的緊張」が取れるのも道理か。


取れてみると、自意識で凝り固まった「大人」の感覚と、データが一杯になってやたら処理に時間が掛かるようになった我がパソコンがオーバーラップする。自意識が過剰になるほど、我が身パソコンは重くなる。


初期化して必用なデータだけ、再びインプットするとパソコンの処理速度はもといもどって軽くなるらしい。自意識は不要なデータみたいなもんなんだ。


最近は否定的だった「意識的な練習」が、セカンドセルフの発見で「使える意識的な稽古」というものが登場したのかな、と思っていたがどうも違うようだ。


真似るとどうしても動きは硬くなる。今は「セカンドセルフ」の気と動きの質と方向性をひたすら受信し続けるという傾向に変わってきた。ひたすら「セカンドセルフから届くもの」を受け取り続けるというトレーニング。しかし、感じたものを身体の動きに変換する神経回路がさび付いていると、使えない。