1337話

昨日の「ネクスト テニスを通じた新しい体育研究部会」において「ラケット二天一流 三戦」を稽古していた時のこと。


極まり(きまり)が悪い。


ラケットがふにゃふにゃうちわのように動き、筆者がバットで体験した感動が訪れない。


ラケットの大きさや形に惑わされて、おおもとの身体の運びが崩れている。


正しく三戦をやって、その延長線上にラケットが来るようにしたら、「おおお!」


たちまちにして、ラケットは手の延長となり、一体となり、その後のラケットスピードも一気にアップし、フォームもずいぶんと変わる。



その後、骨盤からラケットが生えているような感覚が「日本人の身体に合ったフォームではないか」とのテーマの研究に入る。


というのは、バックスイングで高く振り上げたラケットを、いったん骨盤とつながる角度までわざわざ降ろしてから打っていることが共通するように見えてきたというところからである。


だったら、最初から骨盤とつながる角度で打ったらいいんじゃないか、という検討をする。


いつものバックスイングの位置までラケットを引いたところでスポッとラケットを引き抜く。


と、「へたれ」な構えであることが解る。これは小林信也さんの「誰でもたちまち130キロが打てる武術打法」に書かれていたことだ。


ラケットを持つことで、それなりのフォームに見え、当人も思っているけれど、ラケットを抜くと、実にへなへなである。


最初の三戦と同じ。


ラケットがない方が、よほど全体が統一した動きが見つけられる。


生きたラケットを振ろうとしてら、ラケットを振っていたのでは解らないかもしれない、という事実に行き当たる。


というような研究会を経て、本日、Y田コーチは「整体テニス」の初日を迎える。


「うまくいかないパターン」をたっぷり持って帰ってきてください。それがすべて将来の糧となります。