まず殺してみる

整体で、「相手の方が元気になる誘導」をしているわけですが、人の抱えている「つかえ」「こわばり」「痛み」なども人それぞれ。


手当も千差万別になるのです。


どこからどう始めて、何を持って終わるのか、というのは答があって無いようなもの。常に暗中模索・試行錯誤・の繰り返しなのであります。


とあるヒントを元に、今日は見方を変えてみました。


今、手のひらの下に身を横たえている人を、一撃で、気息奄々・意気消沈・再起不能に至らしめるには、いかなるところにいかなる一撃を加えればいいのか?ということを本気で探したのです。


いかにして、元気にするかを導き出すために、極端に言えば、どうやれば今目の前にいる人を殺せるか、を探したのであります。


どの背骨を、相手のどういう呼吸の際に、こちらはどういう身体の使い方をしながら、どういう刺激を与えれば、相手は動けなくなるか、運動する能力を破壊できるか、というのを探すのですね。


面白いものです。どうやれば質のいい動きができるようになるのか、と探していた時には見落としていた数々の要素が、一撃で運動能力を破壊するには、という見方に変えるとたくさん見えてくるのです。


いつもとはずいぶん違った手順で、違う刺激を使い、少ない手数での整体になりました。


そうやって調整していくと、イメージで言うなら、相手の身体からかもし出されるものが、どんどん友好的・平和的なものになっていくのです。


すると、まだ調整が必用なところが、対立的・戦闘的な雰囲気で浮き出てくるのです。