ストレッチらない

明日の墓参りに備えて車で出発。


高速道路は、曲がったり止まったりがないので、運転しながらでも体を動かして危険がない。そこで進化体操をしながら1時間半で道場へ。


くねくね動きながら運転するなど「他のことに気を取られていたら危ないではないか」というのは、頭が考えること。


実際に進化体操をしながら運転していると、視界にフロントガラスの外と内、遠くと近く、道路と空、ルームミラーとドアミラーの景色が、同時に目に入るようになることに気づく。


視野に入る情報が格段に増えている。





今日は、どのクラスも「がっせき前屈 背骨に沿って左右非対称チューニング 曲げ急いでいるところを、いちいち戻ってチューニング。」


本日の12名の出席の方々の中で、前屈時に頭が足先もしくは床に届いた人は、11名。届かなかった人は、生まれつき股関節がうまくはまっていないとかで、現在改善中の道場キャリア2ヶ月ちょっとの方1名のみ。この方も、入会時には体は垂直に立って前に曲がらずだった方なのだけれど、今日は頭と床が後10センチ少々のところまで弾力が回復している。


体を柔らかくする運動を「柔軟体操」という。


この名前が良くないのではと思う。


または「ストレッチ」と言う。


この名前も良くないのではと思う。


「私は今、柔軟体操をしている」と思ったら、硬いところが柔らかくなる手応えが訪れることで、「柔軟体操」というストーリーが完結する。


ということは、まず無意識に硬いところを探すのである。


詳細に観察すると、体が硬いという人は、曲げ始めるまでは柔らかい背筋をしているのに、曲げ始めたとたんに、背骨に沿ってとびとびに曲げ急ぐところが出てきて、そこが逆に「反ろう反ろう」として、その「反ろう」としているところを一生懸命に「ストレッチ」しているのである。


柔軟体操は、硬いところが柔らかくなったり伸びたりするので、やっているご本人が納得する。


もともと柔らかいところを伸ばしても、手応えがないので「柔軟体操」をしている気にならない。


そこで、ますます硬いところに意識を集めることになる。


その硬い部分は、前に曲げようとしている時に、自分で反ろうというのを作り出しているところなので、意識を集めるほどますます「バックギア」かかかり、ますます無意識に反ってしまい、ますます硬くなる。


そこで、曲げ急ぎをして、硬くなる部分を観察して、他の部分よりも先に硬くなる部分がわかったら、いちいち起こして硬さが出る前の角度まで戻して、皮膚にゆとりをつくる。そこに皮下チューニングをかけて皮膚をのびのびにしていく。


これを繰り返していくと、めきめきと曲がっていく。苦痛はないし、息の詰まる感じもない。


だから、「柔軟体操」と言わずに「硬軟むら取り法」とか、「弾力ならし法」とか「ストレッチしているところなくし」とかいう名前をつけた方がきっと早く柔らかくなると思う。