必殺 クラゲ仕掛け人
最近は、体の中の背骨が、「人体のパーツ」としてではなくって、太古より連なる生命の連続の、ず〜っとず〜っと初期の魚の時代の、その魚そのものが泳いでいる、という感覚が湧いて「体の中に太刀魚が立ち泳ぎをしている」などとのたまう筆者である。
整体やカイロプラクティックで「背骨が大事」ということは強調されている。自分もまた椎骨を観察しつつ、操法をしているわけだけれど、「太刀魚体験」をすると、見え方・感じ方が違う。
「背骨が歪んでくると、神経が圧迫されたりまがったりして不調をまねくから、まっすぐに矯正すれば調子が良くなる」というのもウソでないけれども、背骨の重要性というのは、そういう次元じゃないんじゃないかな、という感じである。
もっともっと「生命の本質に近いもの」という感触である。
はやい話が、手足を切っても手当が良ければ、生命を失うことはありません。ところが、背骨の部分のどこで体を切ったとしても、とうてい生き残れるとは思わない。
ギロチンで首を切って処刑したのは、それが確実に死ぬという理由が最大のものであると考えられるけれど、別に首でなくって胴体でも腰でも切れば、やはり即死である。たぶん、一番細くて切りやすいから首になったのだろう。背骨のどこで身体を切っても即死というのは変わらないだろう。
「切り離せば即死」という部位だからこそ、使いようで人の生命を活発に働かせしめることができるんだ、というのが最近の「背骨観」である。
一撃で殺せるところこそ、生命を生き生きと働かせることができる、ということに気づいてから、気になっていることが一つある。
ざっと7億年前に脊椎動物(お魚)が誕生したが、その前は、さらに単純な生命体であった。今で言えばクラゲのようなものか。
魚よりも、その「魚以前」の形態の方が、さらに生命の本質に近いと考えられる。
では、クラゲはいかなる方法を使えば、一撃で殺すことができるのだろうか。
それが分かれば、背骨よりもさらに重要な身体の部位、身体の中心、生命のど真ん中の働きが分かると思うのである。
クラゲを一撃で殺すシンプルな方法。誰かご存じない?