精神力虚弱体質の改善とAKB48

3回前に書いた「精神力虚弱体質の改善」。


やるかやらないかの勝負をするから、へたれな僕は「やらない」に傾くが、たっくさん並べて「どれにするの?」という問いかけに変わると、気弱な僕は「これやります」という具合になる、ということを書いた。


まさにそれと同じ現象が芸能界とファンの間で起こっていた。


AKB48の「総選挙」である。100人ぐらいいるメンバーの、CDを買ったら得られる投票権での人気投票で、上位10人ぐらいだけが、新曲を歌わせてもらえる、というそういう企画。


ものすごい盛り上がり。なぜこのようにファンが熱狂するのかを考えた。(AKBのファンの方は、怒らないでね)


そして、「何をやってもいい休日に、たった一つの『有意義なこと』に手がつかず、だらだらと過ごしてしまう僕が、複数の有意義なジャンルの中から、『ハイ、選んで!』とやると、たちまちに何かを選んでせっせとやり出す」という現象と、AKB総選挙熱狂が、心理学的ないし脳科学的にまったく同じ現象なのだということを筆者は看破した。


女性芸能人で誰がいい?と聞かれた時に、筆者がAKBのメンバーの名前を挙げる可能性は皆無である。AKBがつまらないという訳ではなく、メンバーの名前を一人も知らないからである。

ほんじゃ、誰?と徹底的に追求されたら、やむをえず「ライアゲーム」の中の吉瀬美智子の斜め横顔きりりとか、2年ぐらい前に南方のヒグチ薬局に貼っていた化粧品のポスターの水川あさみとか、三丁目の夕日でカレーライスを作ってくれた小雪などが挙げらたりはするだろう。


挙げたりはするが、それらは前記したような「○○の際の」という但し書きが付く。ゆえにファンだ、という訳ではない。熱狂はしない。入れ込まない。私の生活エネルギーをそちらに注ぐことはない。


パナソニックの製品をにこやかに紹介している吉瀬や、のだめでバイオリンを弾いている水川ではない。ちなみに小雪に角ハイボールを目の前で作られたら、飲めないお酒ではあるが、たぶん飲むと思う。(いいかげんだなあ)。でもファンではない。


検索の結果、とりあえず無理矢理3人の芸能人の方に登場して頂いたが、AKBはまったく検索結果には出てこない。


しかし、である。現時点でまったく興味のないAKBであるが、「この中で誰がいい?」という形に問いかけ方法が変更されたとしたら、話は違ってきそうな気がする。


100人からいるらしいが、筆者の脳細胞は、そこから「好みでない」「迫ってこない」「ときめかない」などの検索機能をフル回転させて、みるみるうちにふるい落とし、脳内トーナメントを行うことであろう。


一人を落とすたびに、残ったメンバーにかかるエネルギーは増していくのが分かる。ちょうど虫眼鏡で太陽光を集めるような感じである。


ベスト16が残るころには、「んっ、AKBってなかなかいいんじゃない、一生懸命だし」とか言っているかもしれない。


ベスト8ぐらいに絞られてきたら、メンバーの個人ブログなんて探してそうな気がする。(あるかないか知らんけど)


脳内準決勝あたりになると、もう優勝者は頭の中で決まっていて、脳細胞はフル活動であらゆるあばたもえくぼ現象を起こし、寝ても覚めても○○ちゃん状態になっている可能性は強い。


休日には「何をしてもいい自由」がある。何をしてもいいと、結局「何もしない自分」を引き寄せてしまう。


誰のファンでもない筆者が「この中の誰がいい」という条件を作ることによって、どんどん熱が高まっていく可能性を引き寄せることができる。


それだけエネルギーを高める方法であるなら、筆者が今さらAKBのファンになったところで、総選挙も終わっているし(なんのこっちゃ)家族と道場の会員、関係者のみなさんの誰も幸せにはならない。


ゆえに、筆者はこの原理を、筆者自身の仕事とその関係する方々、及び家族親族縁者のために使うのである。



ところで、「この原理」つまりいわゆる「たこ焼き方式」を学んだA君。まだ若いサラリーマンである。


彼も同じく「何もできなかった休日」にダメージを受ける方であった。が、昨日聞いたところによると、私よりもかなりダメージが大きいらしい。単純な筆者は一晩寝れば忘れるのであるが、彼は「週の前半までひきずる」のだそうだ。


しかし、彼は「日々の職場」でもいろいろとダメージを食らう。想像するに「休日のダメージ」から回復するころには「職場でのダメージ」をくらい、それが積み重なったころに休日を迎えて、また「新種のダメージ」を作り出す、というおそろしいスパイラルにどっぷりと浸かっているようだ。


しかしながら「初歩のたこ焼き方式」を実践することで、「休日の途中からでも盛り返しがきくように」なったそうだ。今までなら午後から立て直したとしても、「午前中何もできなかったこと」を引きずったままなので、立て直しが気持ちよくいききらない。それが「ひきずらなくなりました(^-^)」とのことである。

めでたい。