HSY高校のG文のみなさんへ 2

【受講上の注意】


変わるというのは、今の私が素敵になる何かを加えれば解決することであろうと思っている人が多い。しかし、貼り付けたって、土台・本体は変わらなければたかが知れている。


貼る付ける、加えるのではなくって、構え方を「変わっていく」という方向にシフトしなければならない。


変わる、変化する。


変化するためには「今起こっている変化をキャッチして、全うさせる」というコースになることでうまくいく。


「こんな風に変わろう」という構えは、実は変わることはできない。


だって、変化後の私は、今の私じゃないんだから、今の私が「予定している私」は、根っこや土台が今の私のままなのである。変化するというのは、「今の私じゃ想像つかない状態」になっているのだから、今の私じゃ想像できないのである。


たとえば皮下チューニング(授業でやった皮膚をうごかすやつね)で、「いつも疲れている部分に」「いつもどおりのタッチをお願いして」「いつも通りに気持ちいい」というのでは、変化は引き起こさせない。


「えええ、そんなところに気持ちいいところ、全身に響くとこがあったのぉおおぉお!」


というようなものと出会う必要がある。


予定外のものときっちりアクセスできると、予想外・予想以上の結果が生まれる。


なんてことを、ちょっと覚えておいてほしい。




【皮膚を動かすのやり方のおさらい】


 手を皮膚に当てて動かすだけですが、


 押さない・もまない・こすらない・すべらせない。


 密着させた手で、皮膚を動かす。


 すると、皮膚が皮下のつるつるした部分の上を


 滑るように動く。


 手は自然と、手を当てた皮膚の部分の


 弾力の幅の中だけで往復運動になる。


 その幅を超えると「さする」「こする」になるので注意。


 通常の運動で伸び縮みする速度よりも


 早く動かすのが効果を高める。


 また慣れるにしたがって、


 動かし幅を繊細にしていくのもいい方法。




【皮膚を動かすことによる変化が出るのは何故かという仮説】


皮下面を滑らすように、その上の皮膚を軽快に動かすことを一定時間続けると運動能力や柔軟性が著しく向上する。


人は動作をする際に、身体各部分の主として触覚などの「感覚」によって自分がどういうふうに動いているのか、ということをキャッチしています。


感じることと動くことは表裏一体ではないか、と思われます。しかし、一般的には、運動能力を上げようとする時に、「動き」の方に偏ってスポットが当たっているのではないでしょうか。


動作する際に、筋肉そのものにももちろんセンサーはついているだろうけれども、それを包んでいる皮膚こそ、センサーだらけなので、当然、身体内部の状況を感覚で捉えて「こんな動作をしている」ということを認知しているはずです。


筋肉によって、皮膚が盛り上げられたり、動きや姿勢の種類に応じて引っ張られたり縮んだり、捻れたり。


皮下チューニングは、その皮膚の弾力幅をほぼ最大限使っての刺激です。日常動作にともなって動く皮膚の幅よりもはるかに大きく、時には速い刺激が、長時間、皮膚から情報として脳?(神経系)に送られます。


その時に脳・神経系は、その皮膚の動きにともなって送られる膨大な情報を分析するでしょう。


そして、「これだけ皮膚から膨大な情報が来るということは、きっとものごっつい動きをしているに違いないで」という間違った結論を出すのではないか。そして、その膨大な情報に対応できる質の動きが出せるように、内部環境・体制を再構築しているのではないか、という視点はどうかな、と思っています。