連載38回 2011年GWごろの朝のミーティング

東日本大震災ボランティア活動記録「本職でボランティア」


連載38 回目


南境生活センター GWごろの朝のミーティング 


 朝のミーティングは続く。


 「四万十塾(四国四万十川カヌーガイド)です。湊食堂(湊中学校常設炊き出し所)で○○食、デリバリー(配達炊き出し)は今日までです」


 「バブです。カリフォルニア大衆食堂です(昨日はレストラン・カリフォルニアと言っていた)○○方面400食予定です」


袖岡:「続いて【祭りプロジェクト】ひーささん」


ひーさ:「いよいよ明日です。よろしくお願いしまっす」


袖岡:「助さんチーム」


吉村:「今日も昨日に引き続き、牡鹿半島で漁師さんたちと漁具の回収を行います。漁師さんたちが大漁旗を掲げていて、そこにたっくさんの鯉のぼりも泳がせてきました。漁師さんたちも笑顔がこぼれていました」


袖岡:「八ヶ岳ピースワーカーズ」


ちゃん:「ちゃんです。牡鹿半島の付け根の折浜の集落を拠点に活動しています。明日の祭りでは引きがたりライブを行います。おでんとカフェもやります。後は、火気厳禁で暖かいものが食べられない女川原発体育館避難所に電子レンジ三台と発電機を持っていってきます」


袖岡:「キッズチーム?あれ、渡辺ちゃん今日はおらんのかいな。仙台に帰ってんの?じゃあ、移送チーム『レラ』さん」


レラ:「レラです。昨日移送19回出動、38人市内搬送しました。本日10時半、鹿妻小学校から病院へ救急搬送です。今日も人工透析の方を中心に、連休中ですので、昨日ぐらい多くなると思います」


袖岡:「リラクゼーション 津田さん、あっ、今日はなべちゃんからね」


渡辺:「リラクゼーション&ライフ・整体チーム渡辺です。本日は北上地区方面・河南町方面と市内市街部の三方面にメンバー派遣します。北上と河南町は美容師・理容師も同行します。」


袖岡:「助さん、いつもの注意お願いします」


助さん:「今朝は、初めての人が多いので、余震と津波についての連絡から。被災地域に入ったら、津波の到達した高さを確認してください。窓ガラスや外壁に筋がついているのでわかります。土地の多くの人は、大きな津波をともなう強い余震があると信じています。」


「バディ(相棒)を決めて、行方不明になっても誰が行方不明になったかわかるようにして、一人で行動する時には、バディに行き先を言ってから行動するようにしてください。今津波が来たら、どこへ逃げたらいいか常に見当をつけておいてください。」


地盤沈下していますし、建物が減っているので、前よりも低い津波でも海から遠い位置まで波がきます。地盤沈下に加えて、今は大潮の時期なので、満潮時刻を覚えておいてください。ラジオが玄関のところにあるので、持って出てください。強い余震があったらラジオで情報収集してください。車に乗っていて津波の警報が出たら、窓を開けたまま逃げられるだけ車で逃げて、いよいよ危ないという手前で、車はキーをつけたまま路側に乗り上げて停めて、高いところか建物に避難します。」



袖岡:「では、生活センター本部。茂木さん」


茂木:「本部です。本日の満潮時刻17時19分。最大潮位129センチ。大潮です。」


 なぜいちいち潮位や満潮時刻を発表するかというと、土地が地盤沈下しており、満潮時には沿岸部の多くの道が冠水するからである。事実数日前、女川方面組が原発方面から帰る際には、女川港あたりはかなり冠水していて「やばかったです」
だったらしい。


茂木:「駐車場の確認です。生活センター道路側の消防団のポンプ車倉庫前は駐車厳禁です。横はユニック鈴木さんがユニック車を止めるのでここも停めないでください。仮設風呂のある土地区画整理事業事務所前は、夜間のみ駐車可能なので昼間は停めないでください。くれぐれも路上駐車はやめてください」


「この施設もここの土地の方々がふだん使われていた施設で借り物です。きれいにしていきましょう。あと、たばこは屋外の喫煙所でお願いします」


袖岡:「では、それ以外にシェアしたい情報お持ちの方、はいアキオさん」


河内:「アースデイ東京タワーのあきおです。石巻専修大学グランドのボランティア用のテントサイトですが、夜、けっこう豊富な炊き出しが来ています。それから明日の祭りのある渡波地区ですが、近所の人がけっこう家に戻り始めてます」


袖岡:「他に?」



「昨日で自衛隊からNPO・ボランティア団体へのガソリン、軽油の配給が終わりました。」



「他に?」



「ここも運営資金の募金箱に、なんか一円玉ばっかり入っているんですけど、実際に運営していくのにただじゃないし、一円が悪いわけじゃないけど、もうすこしちゃんとたしになる金額を入れていった方がいいと思うんで、協力お願いします」


「他にあらへん〜?」



「たくみです。湊食堂やっている湊中学校の武道場ですが、以前と違ってきれいになっています。ちょっとしたイベントスペースになっていて、テントもあって、そこでマッサージとか音楽とか大同芸とかやれます。参考にしてください。」


袖:「じゃあ、今日で帰る人、一言ずつ」


早稲田大学、チーム・ワボックです。」


「連休明けで、人が減ると思うから、学生をどんどんおくりこんでくれよ!」


「がんばります」



「山梨の高橋です。29日から7日間活動しました。牡鹿半島の漁村の漁具回収ではたらいて…、港に鯉のぼりをあげて…。小網倉浜で区長さんが『これ見ていると元気になってきた。漁業はいつになるかわからないが、必ず復活させる』と言われたのが印象的でした」



「やすこです。整体チームに入れていただいて活動しました。避難所に行って、いろんな話を聞きました。そこでの出会い、ここでの出会い…。また来たいと思います」


「有人です。カメラマンです。炊き出しと泥出しをやりました。ほとんど写真撮ってません。(涙をこらえる)また来ます」


 ※でも、その少ない写真で6月に和歌山で写真展をした。


袖:「それでは本日のスタートのリードはとーるちゃん、行ってね。」


とーるさん、片方の手に栄養ドリンクの小瓶を持つ。


「被災地のみなさんに、今日も一日たくさん笑顔が生まれるように、ではご一緒に、右手でげんこつを突き上げながら 『ファイト〜ォ!』」


全員「いっぱ〜つ!!!」



 一斉に動き出すボランティアたち。また打ち合わせを始めるボランティアたち。炊き出し隊は食料品やコンロ、大鍋を持って車に向かう。漁具回収組は遠方なので、日によってはミーティング途中で現場へ向かう。レラさんや八ヶ岳さんのように拠点が別にある団体(でも情報交換に毎日ミーティングに顔を出す)は、拠点へと戻る。


 整体チームは8時半前後に、専修大学のボランティア受付で行う「整体・マッサージ系のわざを持っている方募集」の活動、通称「リクルート」と直後のチームミーティングまでは小一時間、余裕がある。
 


■■■■新大阪健康道場からお知らせ■■


東日本大震災で活動する仲間を応援するための特別講習会


「皮下チューニング」


手を当てて皮膚を動かすことで、動き改善、披露激減。いつでも役立つ、いざというとき役立つ。ぜひ体験して身につけてください。


6月17日日曜日1時〜5時


参加費は決まっていません。現在石巻ではつっくんが長期活動中。また近々道場の仲間も順次活動参加予定。この講習会の参加日はそれらの活動の資金援助に当てられます。


※毎月定額募金も募集中です!現在5名の方から毎月15000円の募金の申し出をいただいています。目標50人で10万円


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●進化体操


架空コーチにより、一人練習に画期的な局面を拓いた「進化体操」ですが、あらたに
「ミラクルステップ シャドウ」が登場して、ますます効果激増。一人練習が楽で楽しくて長時間あっという間に。


60分ほぼぶっ続けで動いて、まだまだできるという感じです。無意識反射運動二倍、連動性二倍、疲労感半分以下(というかほとんどない)という感じです。


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●「進化体操の指導者をめざす人のための特別講座 全3回 残り2回」


7月1日は残り4名、8月5日は残り6名 受付可能です


上記講座についてはこちら↓

http://d.hatena.ne.jp/meuto/20120525