レラの村島代表、ごめんなさい

石巻で移動困難者への移動サービスを、震災被災者のみなさんに行っているレラさんの代表の北海道出身、村島さんが、

「3.11 from KANNSAI 2014 〜いま、ともに〜」

というシンポジウムのパネラーとして来阪される。


本日9日は道場で予定していた講習会がたまたま中止になり、では空いた時間で骨盤アタッチメントの効果を、大学同期の空手の師範に体験してもららうのに使おうとしたけれどもスケジュールが合わず。そしてら村島来阪の報が入ったために本日の参加がかなう。


で、村島さんは梅田のアネックスにて土曜日から前泊のために、昨日の夜にも一緒に食事&一杯、いろいろとお話を伺うことができたのである。


レラさんは、2011年3月末の時点でその前身である「ホップ」さんとして、石巻で移動困難者(たとえば、車は流されちゃってないけど、人工透析にはいかないとやばいというような人)の移送活動をされていた。村島さんとは4月前半からの「一緒に活動はしていないけれど知っていると言えば知っている」という関係である。


一年半ぶりに昨年12月に一年半ぶりに石巻訪問をした際には、初めてそのレラ事務所に立ち寄り、スタッフの方々を整体させてもらいました、という「立ち上げも知っているし、最近も知っているし、事務所の中も知っているし、誰が腰痛か誰が肩こりかも知っている」というそういう関係である。


であれば、この日の参加者の中でおそらく圧倒的少数の「レラを良く知る部外者」として(隣にいた高槻の伊藤さんは運転ボランティアなのでレラメンバーである)、村島さんの「当事者としてはなかなか言いたくても言えないこと」を引き出す援護射撃をすべくミッションがあるのだ、と途中に気づいた。


そして、一人でも二人でも10人でも20人でも具体的にレラさんを支援するという行動を始める人を増やすことでそのミッションは完成する。


そのように気づいてはいたのだけれども、発言の突っ込みどころを探しあぐねているうちに、するすると終了してしまった。村島さんには机に頭をぶつけながら、詫びた。しかし後悔しても仕方がない。

いかにも大事な使命を果たさず、シンポジウムの終了を迎えそうな呆けた顔をした筆者と、レラスタッフの高槻の伊藤さん


その時に言おうかなと思っていたことを、ここにきちんと書いてしまうことにする。

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石巻市内の移動サービスって言ったって、広い。牡鹿半島だって雄勝だって河北も河南も石巻である。1時間で行けないところも市内である。仮設だって土地がないからとんでもなく遠いところにあったりする。それだけ遠いから病院に行くのが大変だからレラさんに依頼があるのである。


燃料代だけでも、相場にもよるけれども年間300万円ははるかに超え、400万に近いのではないか、などという情報も聞いた。


ニーズとして、一部の困った方々に対応しているというような規模ではない。電話受付と運転で一日10人ぐらいの人が平日はほぼフル活動である。(土曜日は半ドン、日曜日はお休みらしい。)病院の長期休みの正月明けなどは、移送要請の電話が、二人で受け付けていても、朝から夕方までまったく途切れず、一日80件とかそれ以上の数の移送をしていたと記憶している。


家族に連れて行ってもらえる人は家族に連れて行ってもらい、タクシーで行ける人はタクシーで行ってもらう。しかし、地域丸ごと被災者のようなところで、その線引きは難しいが、趣旨とはずれた申し込みには、丁寧に説明し、お断りしないといけない。そういうストレスだって多大だ。


そんな激務を縫って、時間をやりくりしながら補助金、支援金の申請をしても、かなりの確率ではねられる。そのたびにがっくり。


人間だもの、時々は爆発したくなる。やけくそで蹴っ飛ばしたイスが跳ね返って眼窩骨折をしたというのは本当である。だから今日現在鼻がかめない村島代表である。


運営するスタッフも、今ではその大半が地元被災者。(大阪・京都・東京などから一週間単位で駆けつけるメンバーももちろんおられる)仮設住宅から来ている運転スタッフもいる。運転はできるが細かい組織運営は得手ではない。余裕もない。ホームページで情報発信すればいいのよ、とアドバイスをもらったって、「インターネット環境」という言葉の意味が分からない人の方が多いぐらいだ。


とりあえず、今の目の前のことに対応してやるだけでも精一杯。風呂だって、洗濯だって後回しにしているような時期だって頻繁にある。


だから、たとえば助成金の申請書の書き方が長けている人がいたら、ぜひともご支援を!WEBに強い方がおられたら、力を貸してください。個人でも法人でも運営費用の寄付は大歓迎です。寄付集めに長けている方がいたら、ぜひともご支援を!そのほか、私たちが思いもよらないけれども、あなたにとって実はそんなに難しくなくって、レラのこれからを支えていけことがあったら、ぜひぜひ申し出てください。


やりたい気持ちがあって、やれる能力があってという方。ここに続けていきたい気持ちがあって、いろんなことを改善していきたい思いのあるレラという、かなり被災地に必要とされている団体があります、力を貸して下さい!

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というような状況がレラさんならびに村島代表の現状だと思われます。こういうことがシンポジウムの会場で参加者のみなさんに伝えられたらよかったのに、何の援護射撃もできなかったので、ここに書きました。


まずはレラさんのホームページを見に行って下さい。東北に何かしたいというお気持ちがあれば「サポーター募集」のページから寄付もお願いします。


http://www.npo-rera.org/


もし明日レラがなくなったら、何百人という人が決定的に困ります、たぶん、そんな活動を継続されているのが今のレラさんです。

【追伸】

別に村島さんの発表が良くなかったなんてことではまったくないということを追記します。ただどうしても「そもそも石巻市はどこにあって、全体としてはどれぐらいの被害で」というようなことから始まり、活動の概要ぐらいを説明すると時間切れになってしまうということです。

ですから、私のミッションとしては、簡単に言えば

「それで村島さん、ぶっちゃけた話、資金不足で人で不足とちゃいまんのか?」

とか

助成金の申請に対して、実際に通るのは何割ぐらいですか」


などと質問して、生々しいところを引き出せればよかったけど、ではそろそろと思ったら、シンポジウムが終了してしまったという情けないお話しです。司会進行の赤澤さんとも前日にご一緒して、面識もできていたのに後の祭り。