意思・意識を代表取締役にするからうまくいかない

〇なんとかしようとしないで、なんとかする作戦


人は意識で動いていません。実際の行動はホンモノ、実態があっても、その背景にある「やろうと思った自分」には実体がないということです。これは朗報です。意思や気力や精神力や根性といったものに自信がない筆者には本当に朗報です。


若い時には今以上に上昇志向がありました。自意識も過剰でした。根拠のない地震に満ち溢れていました。なので高みを目指して目標を立てて、実行スケジュールを立てました。うまくいったためしがありません。


学生時代であれば「夏休みの宿題を7月に終わらせる」定期試験が終わった日に、「次こそ2週間ぐらい前から勉強してふがいない成績を取らないようにする」、あんな感じ。ことごとく失敗しました。社会人になってもほぼ同じ。


計画では、その日から即座に実行をするようになっているにもかかわらず、計画作成に半日を費やし、「今日は休憩、実行は明日から」となって、その明日にはすでに実行はともなわない。計画を立てた時間だけ無駄だったわけです。


すると「オレは意志が弱い、精神力が足りない、根性がない」とがっかりする繰り返しになります。そして次はもっと強い意志と強固な決意で臨まなければならないということになりますが、またまた実行しない自分、継続できない自分に裏切られます。


しかし、実は意識が自分を動かしていないとしたら話は変わります。意識が自分を動かしているという実態がないのに、意志力や精神力の増加によって切り抜けようというのは実に不合理です。


意識が自分を動かしていないなら、自分との付き合い方を根本から変える必要があります。でもチャンスです。意識・意思・根性でなんとかしようというのを捨てればいいんです。意思や意識を代表取締役にしにで、代表権のない相談役ぐらいに置く。これぐらいがちょうどいいんです。


捨てると違う景色が見えてきます。なんとかしようとしないで、何とかする作戦です。