病院がなくなると、健康度が上がった街

人間だれしも楽をしたい。人間全体がそう感じているのだから、人間の部分部分もそう感じているに違いない。


脳もそうだろう。


生命の本質は、瞬間瞬間その時々の刺激や対象や環境に対処していくことだと感じているのだけれど、それを受け入れると極めて忙しい。だから考える必要のあることも、考えないですむような幻想があったらそこに飛びついてしまう。


すると、考えたり備えたりしないといけないことも、放置しておける。楽だ。あとでしっぺ返しがくるだろうけれども今は楽だ。


病気になったら医者に行く、というのもそんな一つではないか。病気は発病のメカニズムが解明され、病気には治療法があり、病気には治療薬がある。そして治療法は年々進歩している。なんとなく漠然とそう受け入れている。


それが本当だったら、年々病人は減り、医者は余り、医療費は削減され、薬の売り上げは減り、寝たきりの方は減り、介護負担は減少しなければおかしい。そうなっていない。入院の空き部屋待ちと言う話はしょっちゅう聞くし、地方都市の医者不足も耳にする。医療費はうなぎのぼりで、介護は慢性的に人手不足だ。


ということは、医学が年々進歩しているように思っているけれども、実質は病気は減らず、病人は増えて、寝たきりも痴呆症も右肩上がり。素直に事実を見れば、病院に行ってたくさん検査を受けて、治療の必要ありという診断を受けて、たくさんの人がたくさんのお薬を飲んでいるけれど、良くなっていく割合はすくなく、お医者さんと手が切れないだけになっているという仮説は容易に成り立つ。


それがほんとかもしれないという実例があった。自治体が破たんしてしまった北海道の夕張市。破綻してしまったので、市民病院もやっていけませんと閉鎖されてしまった。170床あった病棟が診療所の十数床になってしまった。医療が崩壊してしまったわけです。


医療崩壊してしまった夕張市はどれだけ恐ろしいことになったか?結果は死亡率、医療費、救急車の出動回数、すべて下がった。全国有数の高齢区域なのは変わりません。高齢化率も年々上がっていきながらの結果です。それで心臓疾患、肺炎、がん、三大死亡原因の疾病かな、これらの率も全部下がった。


これは、医療崩壊した後の夕張市の診療所で働いていたお医者さんの森田洋之さんが講演会で明らかにしている話です。医療崩壊したあとに、どんどん元気な人が増えて来た。私の見方だと薬漬け検査漬けをやめて余分な治療をしない方がよほど元気なんだ、ということになりますが、さすがにお医者さんだからそうは言わない。意識が変わって予防に力がそそがれるようになった点などを強調されている。


http://logmi.jp/19478
 

このブログでは、頭脳に否定的なタイトルで書いている。たしかに身体操作などの際には、頭を働かすと質のいいことがなかなかできない。だから「脳は休めよう、頭脳は止めよう」という角度の話を良くしている。そういう時の脳は「今までの私でいいことにしたがる」という方向に働いている。これは止めたい。


しかし、今のままでいいはずがないという方向では、もっともっと違和感を感じて、調べて、行動しつつ頭脳を働かせるべきである。前回の話を受けていくと、いっそうそういうことになる。両方をフルに使って、真ん中あたりのバランスの取れたところを知る、である。


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